集落支援員だより(11月号)

ある会合で「むらの自給圏構想」について話す機会がありました。日本は今、食料自給率38%、エネルギーは90%以上が輸入に頼っています。外国から食料やエネルギー素材が入ってこなくなれば‥‥・と考えただけで思考が止まります。そうなってから考えていては手の打ちようがありません。多少考える余力がある今から考えて準備することが大切であると思います。

「自らの身は、自ら守る」。「むらのことは、むら全体で守る」。これが自給圏構想です。食料自給率38%は弱味でなく強味になります。輸入原料を国内産に切り換える機会があるということです。減反農地や耕作放棄地が眠っています。空き家が急増しています。目指すは地域資源を活かした食料の地産地消、住宅の地産地消、エネルギー(熱、電気)の地産地消です。地域に根差した、地域が栄える自給圏を造ることです。  実現するためには地域の可能性に地域住民が力と英知を結集するところから始まると思います。理想の旗を高く掲げて、多くの人びとの意識を換え、地域内外の人びとから支援を集めることが出来れば、地域に自給圏が生まれ、安心して暮らせる幸せを実感できる日が必ず来ると信じています。   (挿絵:角,  文:集落支援員:市原)