集落支援員だより(8~9月)

「これはどうしたんだろう?」と思う光景が次から次に車窓の外を流れて行く。農家の方が苦労して大事に育てた稲がウンカによる被害で枯れた状態で田んぼ全体に横倒しになって広がっている。

昨年までは坪枯れといって丸く壺状に枯れた状態だったものが今年は田んぼ全面が枯れている。このようになる前に何か対策が取れなかったものかと心の中で叫んだ。

私も半農半Xで僅かではありますが稲を作っている。昨年は坪枯れで若干被害を受けたので、ことしは早めにウンカの予防を行った。それが効いたのか今年はウンカの被害を避けることが出来た。

失敗を反省して少しは学ぶことができたのかなとは思いますが、このように年々被害が大きくなっていく状況を見ると次にどのような対策を考えればよいのか皆目検討が付かない。

今年はコロナもまだ収束の目途が立たず、その上ウンカの異常発生と次から次に難題が降りかかってきている。世の中が何か異常な状態になってきている感がして、落ち着かない。

これは何かを変えないといけないシグナルであるように思う。

生活の仕方や物の考え方、しごとの仕方、人との付き合い方、お金に対する考え方等々。

「いままで当たり前と思ってやってきたことをここいらで立ち止まって考えなさい」というサインが送られているようで、その解を探す楽しい旅がまた始まろうとしている。

集落支援員だより(2020.6.10)

 今回のコロナ騒動は、世界中を大混乱させているという点で、私の長い人生で過去に経験がない。今まで気づいていなかったことが改めて鮮明に大衆の前にさらされたことも少なくない。「喉元過ぎれば・・・」にならないよう今までの「うやむやに踏襲していた行事」を見直す絶好の機会でもある。

 たまたま近所の同じ組内で不幸があった。最近は田舎でも徐々に葬儀等を家族親族のみで行うことが増えてきている。その際も通夜や葬儀のお手伝いが必要かどうか等を組内おそろいで当家に行って相談していた。

 コロナ禍で「3密」回避のため、団体での行動が規制されていることに鑑み、当家から「通夜、葬儀は家族、親族の内輪だけで行いたい。ついては受付等もすべて身内でおこないたいので」と連絡を受けた。

 その旨を個別にお伝えしたところ「最近は若い次を継ぐ者もほとんど都会にでており、近所といっても顔もよくわからない時代だから、この方式はコロナだからだけではなく、今後はすべてこのやり方にしたらどうだろうか」の声がアチコチから出た。

 今回は「家からの見送り」だけはしようということとなった。その時風通しのよい軒先に皆さん距離を空けて集まり、新しい方式を説明し全員の合意を得た。

「このような機会がないと、なかなか言い出せないけど、決まってよかった」と皆さん決まって安堵されたような雰囲気だった。近所付き合いがだんだん疎遠になっていく寂しさはあるけれど、時代は変化しており、変化に追従していかなければ廃れていくだけです。

 小さいことでも、このような従来からの行事を「今を逃すと次はない」の気構えで見直していくことをこれからも小まめに進めて行きたい。

集落支援員だより(2020.4月)

これまで2年間にわたり、徳地地域の月刊誌「ふるさととくぢ」に「集落支援員だより」を掲載してきました。引き続き「徳地ワイガヤの会」HPに載せて欲しいの要望があり、徳地の地域づくりにお役に立てればと考え筆を執ることとしました。いろいろな情報から私が思ったことをわかりやすく述べて行こうと考えています。

 今月は何と言ってもコロナウイルスについてです。ドイツのメルケル首相はテレビ演説で次のように国民に訴えています。

「私たちの生活は今、急激な変化にさらされています。日常性、社会生活、他者との共存についての私たちの常識が、これまでにない形で試練を受けています。なかでも最もつらいのはおそらく、これまで当たり前だった人と人の付き合いが出来なくなっていることでしょう。私たち誰もが、今後どうなるのかと疑問や不安で頭がいっぱいになります」「本当に全ての市民の皆さんが、ご自身の課題と捉えてくだされば、この課題は必ずや克服できると私は固く信じています」「国がどのような対策を講じても、急速なウイルス感染拡大に対抗しうる最も有効な手段を用いないのであれば、それは徒労に終わってしまいます。最も有効な手段とは、私たち自身です。誰もが等しくウイルスに感染する可能性があるように、誰もが助け合わなければなりません。まずは、現在の状況を誰もが真剣に受け止めることから始めるのです。関係のない人等いません。全員が当事者であり、私たち全員の努力が必要なのです」「一人一人がどれだけ自制してルールを守り、実行するかが、すべてではないにせよ、今後の展開を決める一つの要素なのです。私たちは、思いやりと理性を持って行動し、命を救っていくことを示していかなければなりません。例外なくすべての人、私たち一人一人が試されているのです」。

 メルケル首相の演説の通り、一人一人が当事者であるとの意識をもって、行動することが今求められています。ドイツの人々は「家にこもります」「買いだめを止めます」とすぐに反応したそうです。終息を願うばかりです。

一方でこの危機は私たちに何かを示唆しているようにも思えます。世界中の皆の命を、一人一人が支えていると意識することなど今まであったでしょうか。皆が同じ危機に真剣に向き合っているのだという認識から「思いやり」が生まれ、「助け合う」社会に変わっていく。すでにいろいろなアイディアや助け合いが生まれていますが、世の中がよりよく変わるキッカケになるのではと思っています。

 2020.4.30 (集落支援員:市原 茂 )

ふるさととくぢ集落支援員だより(3月号)

地域もちつき大会の一場面

 集落支援員として徳地にお世話になり始めて3年目を迎えています。沢山の方々から暖かいお言葉や厳しい叱責を受けながら、その一つ一つを栄養にして成長できる喜びを噛みしめてきました。

2年間続いたこの“集落支援員だより”も今月号で終わります。

「いつも楽しく読ませてもらっています」「いろいろなことをされているんですね」と声をかけていただくことが大きな励みになりました。長い間のご愛読誠にありがとうございました。

振り返って「集落支援員とは何をすればよいのか」をいつも考え続けてきました。最初のころは、地域の皆様に顔を知ってもらおうと、各地で行われるイベントには努めて参加してカメラを片手に写真を撮りまくっていました。

「あの人見かけん人じゃけど誰かいね」が、いつの間にか「また来てね」と会う方々の言葉も変わっていきました。

「地域の皆様との話し合いを通して地域課題を探り、地域の方々と一緒にその解決策を考える」。言葉では簡単に言えますが「ではどうするか」。地域課題に終わりはありません。

これからもこの難題に皆様と一緒に一つ一つ試行錯誤しながら取り組んでいきたいと思っています。引き続きご支援ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

(集落支援員:市原)

ふるさととくぢ集落支援員だより(2月号)

台唐(だいがら)でお餅つき

イベントを企画して、徳地の魅力を発信し、人を招き入れる方法を仲間と考えています。

一般的に、イベントが魅力的に感じられる決め手は、タイトルが5割、写真が4割、その他1割だそうです。つまりタイトルをいかに魅力的に作れるかがカギです。

徳地には恵まれた自然、古い歴史・文化があります。発信の仕方によっては外部の人を引きつける力は十分あると考えています。

私は試しに、「台唐(だいがら)で餅をつき、もんで食べよう」/「徳地和紙を漉いて紙製品をつくろう」といったタイトルを考えて仲間に話しました。するとある人から、「台唐が何か分からない」「徳地和紙の魅力が伝わってこない」と意見をもらいました。

そこで、台唐の仕組みや、徳地和紙は強く賞状にも使われていることなどを丁寧に説明したところ、

「テコの原理でおもちつき、『台唐』体験」/「丈夫な徳地和紙で自分だけのお財布をつくろう」

とわかりやすいタイトルに変わっていきました。

徳地の魅力を掘りおこし、わかりやすく発信し、人を呼び入れて、更に活気ある地域にしていきませんか。

(集落支援員:市原)