集落支援員だより(8月号)

ある日の昼下がり、近所の方が「“わが懐かしの出雲”の余分はありませんか」と聞きに徳地交流センターに来られました。話を伺うと、家に配られたものを見て、昔の地図や懐かしい写真に感動され、大阪にいる親戚や徳地を離れて行った知り合いに送ってあげたいのでと言われました。「地域が元気になるとはこういうことなんだ」と、その時思いました。

思い出せるものがある。それをネタにして語り合えるものがある。遠くの人に知らせて喜んでもらえるものがある。それを見て昔を懐かしみ、徳地に帰ってみたい、昔の街道を歩いてみたいという気持ちになれる。

それぞれに感傷にふける思い出が詰まっているマップには魔力があります。中心になってマップの作成に当たられた清水満里子さんのセンスに負うところ大ですが、出来上がったものをみて、該当地区だけへの配布では勿体ないということで徳地全戸に配布されました。

誰となく集まって話し合っていると、このような地域みんなが楽しめるものが生まれてきます。一人ではしんどいけど、おおぜい集まれば苦にならない。昔を知る多くの知識人が集まって「ああでもない、こうでもない」と言い合いながら出来上がった産物です。

このように喜んで使っていただければ、関わった人にはこれほど嬉しいことはありません。それとなく集まって話し合うことをこれからも大切にしたいと思いました。   (集落支援員:市原)

      ―白熱した議論の一場面―