カナブンが来た

赤カナブン

4日前の朝、ごみ捨てのため外階段を降りていたら、踊り場に昆虫がひっくい返っていた。

その時は、そのまま通り過ぎたが、帰りに見ると同じ格好で動かない。このまま置いたら踏まれるかも?と思い、そばに避けようと掴んだら、指に絡みついてきた。

生きているんだー! そばに離そうとしても、しっかり絡みついて離れない。

我家に連れ帰り、やっとのことで手から離したら、そのままで動かない。傍にキュウリを置いて様子を見たが動かない。

そのままで翌朝見ると、少しはキュウリを突いたようだが、ほとんど動かない。朝食のスイカの切れ端を傍に置いてみる。

次の朝、スイカで元気を取り戻したらしく、スイカに顔をうずめたようになっている。改めて今朝食べたスイカの切れ端を置くと、そこまで動いて食べに行った。

嬉しい感動のひと時を貰い、動画に収めた

長生きをしてほしい。



集落支援員だより(2020.6.10)

 今回のコロナ騒動は、世界中を大混乱させているという点で、私の長い人生で過去に経験がない。今まで気づいていなかったことが改めて鮮明に大衆の前にさらされたことも少なくない。「喉元過ぎれば・・・」にならないよう今までの「うやむやに踏襲していた行事」を見直す絶好の機会でもある。

 たまたま近所の同じ組内で不幸があった。最近は田舎でも徐々に葬儀等を家族親族のみで行うことが増えてきている。その際も通夜や葬儀のお手伝いが必要かどうか等を組内おそろいで当家に行って相談していた。

 コロナ禍で「3密」回避のため、団体での行動が規制されていることに鑑み、当家から「通夜、葬儀は家族、親族の内輪だけで行いたい。ついては受付等もすべて身内でおこないたいので」と連絡を受けた。

 その旨を個別にお伝えしたところ「最近は若い次を継ぐ者もほとんど都会にでており、近所といっても顔もよくわからない時代だから、この方式はコロナだからだけではなく、今後はすべてこのやり方にしたらどうだろうか」の声がアチコチから出た。

 今回は「家からの見送り」だけはしようということとなった。その時風通しのよい軒先に皆さん距離を空けて集まり、新しい方式を説明し全員の合意を得た。

「このような機会がないと、なかなか言い出せないけど、決まってよかった」と皆さん決まって安堵されたような雰囲気だった。近所付き合いがだんだん疎遠になっていく寂しさはあるけれど、時代は変化しており、変化に追従していかなければ廃れていくだけです。

 小さいことでも、このような従来からの行事を「今を逃すと次はない」の気構えで見直していくことをこれからも小まめに進めて行きたい。

集落支援員だより(2020.4月)

これまで2年間にわたり、徳地地域の月刊誌「ふるさととくぢ」に「集落支援員だより」を掲載してきました。引き続き「徳地ワイガヤの会」HPに載せて欲しいの要望があり、徳地の地域づくりにお役に立てればと考え筆を執ることとしました。いろいろな情報から私が思ったことをわかりやすく述べて行こうと考えています。

 今月は何と言ってもコロナウイルスについてです。ドイツのメルケル首相はテレビ演説で次のように国民に訴えています。

「私たちの生活は今、急激な変化にさらされています。日常性、社会生活、他者との共存についての私たちの常識が、これまでにない形で試練を受けています。なかでも最もつらいのはおそらく、これまで当たり前だった人と人の付き合いが出来なくなっていることでしょう。私たち誰もが、今後どうなるのかと疑問や不安で頭がいっぱいになります」「本当に全ての市民の皆さんが、ご自身の課題と捉えてくだされば、この課題は必ずや克服できると私は固く信じています」「国がどのような対策を講じても、急速なウイルス感染拡大に対抗しうる最も有効な手段を用いないのであれば、それは徒労に終わってしまいます。最も有効な手段とは、私たち自身です。誰もが等しくウイルスに感染する可能性があるように、誰もが助け合わなければなりません。まずは、現在の状況を誰もが真剣に受け止めることから始めるのです。関係のない人等いません。全員が当事者であり、私たち全員の努力が必要なのです」「一人一人がどれだけ自制してルールを守り、実行するかが、すべてではないにせよ、今後の展開を決める一つの要素なのです。私たちは、思いやりと理性を持って行動し、命を救っていくことを示していかなければなりません。例外なくすべての人、私たち一人一人が試されているのです」。

 メルケル首相の演説の通り、一人一人が当事者であるとの意識をもって、行動することが今求められています。ドイツの人々は「家にこもります」「買いだめを止めます」とすぐに反応したそうです。終息を願うばかりです。

一方でこの危機は私たちに何かを示唆しているようにも思えます。世界中の皆の命を、一人一人が支えていると意識することなど今まであったでしょうか。皆が同じ危機に真剣に向き合っているのだという認識から「思いやり」が生まれ、「助け合う」社会に変わっていく。すでにいろいろなアイディアや助け合いが生まれていますが、世の中がよりよく変わるキッカケになるのではと思っています。

 2020.4.30 (集落支援員:市原 茂 )